�~奈川區

■子安通　コヤスドホリ　　　世帯数　一、四二〇　　　人口　七、〇五八 　　元は子安村と称して橘樹郡の内なり。古へ寺尾と一村なりしを元祿の頃東子安村、西子安村、新宿村の三村に分つと云ふ。古き頃は�~奈川�ｸ或は�~奈川領とも唱へたる由寛永二十一年の檢地帳に見ゆ。又小机百八ヶ村の一なれば小机庄と唱へしならんも中古其稱を失へり。小田原北條の頃葛西様御領とあり、此葛西様といへるは左兵衛督義氏にはあらざるか。此頃は小机子安と稱せし由武藏風土記に載せたり。徳川氏江戸入国後は、東子安村高四百九十四石八斗七升三合、西子安村二百四十三石二升三合、新宿村四十石六斗八升七合は御料所たりしが、横浜開港により安政六年十二月�~奈川奉行所預り地となり明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際隣村白幡村、西寺尾村と合併して子安村の大字となる。明治四十四年四月一日��濱市に編入子安町と稱す。昭和十一年十一月一日町界町名整理のとき町名及び字名を廃し，国道筋の区域に当町を新設し三丁目迄を置く、即ち旧字中海通、七島及び鶴見區生麥町字明�~前の各一部を当町区域とす。村名の起りを聞かず。 ■入江町　イリエチヤウ　　　世帶數　六九九　　　人口　三、七二三 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字七島、大口、溝下、�~之木の各一部の区域に当町を新設し一、二丁目を置く。地内に入江川あるより採りて町名とす。此辺徳川初期の頃には一村なりしか、寺院の古き墓石に入江村川と刻せしもの多く見ゆ。 ■�~之木町　カミノキチヤウ　　　世帯数　二五〇　　　人口　一、一三〇 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字�~之木、大口及び西寺尾町字久保下の各一部の区域に当町を新設す。古へ地内に鎮守の�~木ありしより地名となりし由伝へあり、依て町名に付す。 ■�~之木臺　カミノキダイ　　　世帯数　四九　　　人口　二四一 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字�~之木の臺地の区域に当町を新設す。即ち�~之木の臺地なるより斯く町名に付す。 ■新子安　シンコヤス　　　世帯数　六三一　　　人口　三、二四三 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字溝下、打越、�~之木の各一部の区域に当町を新設す。当町辺は従来俗に新子安と称せるによりて町名とす。 ■子安臺　コヤスダイ　　　世帯数　四四　　　人口　二四七 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字打越及び鶴見區生麥町字明�~前の各一部の区域に当町を新設す。即ち子安町の臺地なりしより斯く町名に付す。 ■七島町　ナナシマチヤウ　　　世帯数　六八八　　　人口　三、一五三 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字七島の区域に当町を新設し旧字名を採りて町名とす。 ■西大口　ニシオホグチ　　　世帯数　一〇七　　　人口　五一六 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字大口及び白幡町字向根の各一部の区域に当町を新設し旧字名に因み大口通の西にあたれるより西大口と名付く。 ■大口仲町　オホグチナカマチ　　　世帯数　七八〇　　　人口　三、四四九 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字大口の区域に当町を新設し旧字名に因み且つ大口の中央に位するより斯く町名に付す。 ■大口通　オホグチドホリ　　　世帯数　七四一　　　人口　三、六七八 　　元は子安町の内なり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際同町字大口の区域に当町を新設し大口の通筋なるより採りて町名とす。 ■守屋町　モリヤチヤウ　　　世帯数　四六　　　人口　三二七 　　明治三十九年より四十二年に至る間に於て子安町地先海面十五万千七百三十七坪四各六勺を守屋此助が埋立せし地にて子安町に編入し字海岸通と命名せり。然るに明治四十四年四月一日��濱市編入に際し、市内に同名たる海岸通あるを以て、大正七年十月十五日子安町より分離し守屋氏の姓を採り守屋町と改称、四丁目迄を置く。 ■惠比壽町　エビスチヤウ　　　世帯数　九　　　人口　五三 　　臨港工業地域構成の目的により、��濱市は守屋町、生麥町の地先公有水面六十四萬一千四百三十八坪の埋立允許を得、昭和二年六月二日��濱開港記念日を以て其起工式を挙げ、之を三地区に分ち、第一地区十一萬三千四百十二坪の埋立完成せしより、昭和八年三月二十二日縁起を祝ふて町名を付す。 ■出田町　イヅタチヤウ　　　世帯数　〇　　　人口　〇 　　大正十二年より昭和二年に至る間に於て、��濱鐵工所が千若町三丁目、守屋町一丁目の地先海面一萬八千四百十坪八合二勺五才を埋立当時その衝にあたれる同社専務取締役出田孝行氏の姓を採り、昭和二年八月三十日町名を付す。 ■新浦島町　シンウラシマチヤウ　　　世帯数　八　　　人口　八五 　　明治四十年三月より四十五年に至る間に於て、��濱倉庫株式會社が�~奈川町地先公有水面三萬四百七十五坪九合五勺を埋立当町を新設す。明治四十三年二月十五日一丁目を、四十五年三月十日二丁目を置く。浦島丘の前方にあたるより新浦島町と名付く。 ■千若町　チワカチヤウ　　　世帯数　一四　　　人口　六四 　　明治三十六年九月千坂高雅、渡邊福三郎、若尾幾造、名村泰蔵、青木正太郎、野村常右衛門氏等共同して�~奈川町字十番町、�~明町及び新町地先公有水面十三萬二千六百三十一坪五合四勺の埋立出願允許を得たりしが、同三十九年此権利を��濱倉庫株式會社に譲渡し、同社は翌四十年三月十七日を以て埋立に着手、其区域を四区に分ち、四十四年二月二十八日竣功を告げたり、而して其第二区を新浦島町とし、他の区域に当町を新設し其代表者千坂高雅、若尾幾造両氏の姓一字宛を採りて町名とし三丁目迄を置けり。 ■星野町　ホシノチヤウ　　　世帯数　一〇　　　人口　七七 　　星野某なるもの、�~奈川町字小傳馬町及び九番町地先海面八千三百四十七坪二勺を埋立て、明治三十九年十月十六日当町を新設し埋立者の姓を採りて町名とす。 ■橋本町　ハシモトチヤウ　　　世帯数　一二　　　人口　四三 　　橋本某なるもの、�~奈川町地先海面埋立を出願し、明治四十二年四月十三日其竣功せる四千六百四十六坪三合二勺の地に当町を新設し其姓を採りて町名とし之を一丁目とせり。更に四十四年三月二十二日竣功せる六千百七十四坪三合八勺を同町二丁目とし、同所馴導堤東北沿ひの区域一千三百十五坪三合五勺六才を三丁目とせり。 ■山内町　ヤマウチチヤウ　　　世帯数　四三　　　人口　一九八 　　明治三十四五年の頃山内侯爵家より�~奈川町及び��木町地先公有水面埋立を上願允可を得て次第に起工せしものなるが、其後星野某、橋本某、大野某、林某等に各其一部の權利を分譲し、其他を漸次完成せしめ其竣功區域に對して、明治三十九年四月十日當町を新設侯爵家の姓を採りて町名とす。同年五月二十九日一丁目を、四十年一月十五日二丁目を、四十一年二月十五日三丁目を、四十二年四月一日其四丁目を置く。 ■林町　ハヤシチヤウ　　　世帶數　三　　　人口　三 　　林某なるもの青木町字七軒町の南、天野町東の海面を埋立て、明治三十八年十二月二十六日當町を新設し其姓を採りて町名とす。昭和七年一月町界町名整理の際表高島町の一部を當町區域に編入せり。 ■大野町　オオノチヤウ　　　世帶數　二　　　人口　八 　　大野某なるもの青木町字七軒町及び宮洲町南の海面を埋立て、明治三十八年一月十七日當町を新設埋立者の姓を採りて町名に付す。 ■高島通　タカシマドホリ　　　世帶數　二九六　　　人口　一、一七九 　　京濱間鐡道の敷設にあたり、�~奈川裁判所は明治三年五月鐡道敷設用地として、戸部町石崎より�~奈川青木海岸迄の海面延長七百十間幅三十五間築造中央五間を鐡道用地となし、左右殘地を貸渡する旨告示し埋立出願を公募したる時、之に應じて請負たるは高島嘉右衞門なり。其請負條件は晴天四百五十日に竣功せしむる事。鐡道敷地と國道と左右の附屬地を合せ��幅六十間となし右二箇の敷地は埋立者より政府へ献納し附屬地は地租の外永久租税を徴せずして埋立者の所有たる事、とあり。嘉右衞門自ら工事を督し其契約期日迄に竣功せしめたり。當町は即ち此鐡道用地外にて其所有となりし地なれば、高島氏の姓を採り高島町と稱し十丁目迄を設けたり。明治五年十一月より同十五年に至る間此地に遊郭を移せし事あり。昭和七年一月一日町界町名整理の際今の町名に改稱、三丁目迄とせり。同時に表高島町、裏高島町二丁目、青木町字七軒町、同代地及び宮洲町の各一部の地を當町區域に編入せり。 ■榮町　サカエチヤウ　　　世帶數　四三二　　　人口　二、一七三 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字七軒町及び同代地、宮洲町、瀧下町、寶町の各一部の區域に當町を新設し、四丁目迄を置き、縁起を祝ふて町名を付す。 ■宮前町　ミヤマヘチヤウ　　　世帶數　一六〇　　　人口　七六一 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字七軒町、元町、宮ノ町、幸ケ谷の各一部の區域に當町を新設し一二丁目を置く。地内に鎭守洲崎大�~ありて其前通りなるより宮前町と名稱す。 ■青木通　アオキドホリ　　　世帶數　二二九　　　人口　一、〇六九 　　元は青木町と稱し�~奈川宿の内なり。青木は古き地名にて寶徳二年九月二十二日の大場文書に「鶴岡八幡宮御料所武藏國青木村内」云々と見ゆ。小田原北條の頃は其家人多目周防守青木に居城せし事舊記に見へたり。又永正の頃長尾為景蜂起の時、上杉高救の被官上田藏人なるもの北條早雲と通じて謀叛を企て、權現山に砦を構へ上杉勢と奮戦せし事北條五代記に名高し。徳川氏江戸入國後は御料所たりしが、安政六年十二月�~奈川奉行預り地となり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際�~奈川町大字青木となる。明治三十四年四月一日��濱市編入一町を立て舊町名に復せり。昭和七年一月一日町界町名整理の際町名を廢し舊字七軒町、元町、宮ノ町、宮洲町、久保町、瀧ノ町、��町の各一部の區域に青木の當町名を残し青木通とす。町名の起りは、鎮守洲崎大神の神木檍「アハキ」より起ると云ふ、社傳によれば昔此神木を涜せるものありしより、其枝葉を伐りしに遂に枯死せり。幾年をか過ぎ神主常陸は神木の失はれたるを歎き、若芽の生ぜん事を祈れる時、偶々水戸の歌人林國雄来りて一首の和歌を詠じけるに神意に叶ひしにや、根本より發芽するものありと、青木の名は即ち此神木より起れるよし記せり。 ■幸ケ谷　カウガヤ　　　世帶數　三三六　　　人口　一、五九九 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字幸ケ谷及び��町の各一部の區域に當町を新設し舊字名を採りて町名とす。 ■桐畑　キリバタケ　　　世帶數　二二一　　　人口　一、〇四三 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字反町の一部の區域に當町を新設し舊小字桐畑を町名に付す。 ■反町　タンマチ　　　世帶數　七八八　　　人口　三、六〇九 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町反町の區域に當町を新設し舊字名を採りて町名とす。 ■廣臺太田町　ヒロダイオホタマチ　　　世帶數　三一一　　　人口　一、四七三 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字廣臺及び太田町の區域に當町を新設し両字名を連結して町名とす。 ■旭ケ丘　アサヒガヲカ　　　世帶數　二五三　　　人口　一、二二九 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字廣臺及び栗田谷の各一部の區域に當町を新設し佳名を以て町名に付す。 ■栗田谷　クリタヤ　　　世帶數　二〇六　　　人口　九七一 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字栗田谷及び�~奈川町字中丸、六角橋町字西ノ谷の各一部の區域に當町を新設し字名中の栗田谷を採りて町名とす。 ■松本町　マツモトチヤウ　　　世帶數　九八三　　　人口　四、二一九 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字反町、松本の各一部の區域に當町を新設し字名中の松本を採りて町名とす。 ■松ケ丘　マツガヲカ　　　世帶數　四二二　　　人口　一、五七〇 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字松本、澤渡谷、南三ツ澤の各一部の區域に當町を新設し松本町に隣れる丘地なるより佳名を以て町名に付す。 ■泉町　イヅミチヤウ　　　世帶數　二三九　　　人口　一、〇六七 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字松本、澤渡谷、南三ツ澤の各一部の區域に當町を新設し佳名を採りて町名に付す。 ■上反町　カミタンマチ　　　世帶數　三一五　　　人口　一、三八〇 　　元青木町の内なり、昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字反町の區域に當町を新設す。字名を採れる反町に對し上の字を附し上反町と町名を付す。 ■高島臺　タカシマダイ　　　世帶數　二〇七　　　人口　九六九 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字臺町の一部の區域に當町を新設す當所は高島嘉右衞門別邸を営みしより俗に高島山と呼びし臺地なるより採りて町名に付す。 ■臺町　ダイマチ　　　世帶數　一六七　　　人口　九〇六 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字臺町、上臺町、下臺町、七軒町、東軽井澤の各一部の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。昔東海道にかゝれる臺地にて脚下を袖ケ浦と呼び海道中第一の景勝地と云はれ、文人墨客のものせる遺稿多く傳はれり 　　　袖が浦の花の波にもしらざりき 　　　　　　いかなる秋の色ぞ戀ひつゝ　　　　　　　　順�ｺ院 　　　袖の浦たまらず玉のくたけつゝ 　　　　　　よりても遠くかへる波かな　　　　　　　　定　家 　　　をもひきや袖の浦波立かへり 　　　　　　こゝに旅寢をかさぬべしとは　　　　　　　亞和光廣 ■鶴屋町　ツルヤチヤウ　　　世帶數　四一八　　　人口　二、〇八九 　　當町邊は昔袖ケ浦と呼び臺町下の海面なりしを、明治四十二年二月鶴屋事加藤八郎右衞門出願して其海面三萬餘坪を埋立大正元年竣功。翌二年六月十日青木町に編入し埋立者の家號を採り字名を付せり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字上臺町、下臺町、臺町下の一部の區域を併せ字名を採りて町名とし三丁目迄を置く。 ■楠町　クスノキチヤウ　　　世帶數　三八三　　　人口　一、七三五 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字臺町下、東軽井澤の各一部の區域に當町を新設す。町名楠は舊町名の青木に因みて名付く。 ■宮ケ谷　ミヤガヤ　　　世帶數　九三　　　人口　四七五 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字東軽井澤、西軽井澤の各一部の區域に當町を新設。同十一年十月一日の整理にあたり、元淺間町字隱谷戸の一部を當町區域に編入せり。當町は淺間神社の背後の谷戸なるより斯く町名を付せり。 ■南輕井澤　ミナミカルイザハ　　　世帶數　一七一　　　人口　八一六 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字東軽井澤の區域に當町を新設し舊字名の東を南に改め町名に付す。即ち従来の東西を南北に改めたるによる。 ■北輕井澤　キタカルイザハ　　　世帶數　二九　　　人口　一五九 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字西軽井澤及び南三ツ澤の一部の區域に當町を新設し舊字名を採りて町名とす。町名に頭に北の字を冠せるは南軽井澤と同意なり。 ■澤渡　サワワタリ　　　世帶數　二二九　　　人口　一、一六八 　　元青木町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字臺町、澤渡、澤渡谷、西軽井澤、南三ツ澤の各一部の區域に當町を新設し字名中の澤渡を採りて町名とす。 ■三ツ澤東町　ミツザハヒガシチヤウ　　　世帶數　七〇　　　人口　三四八 ■三ツ澤西町　ミツザハニシチヤウ　　　世帶數　一七　　　人口　八〇 ■三ツ澤南町　ミツザハミナミチヤウ　　　世帶數　四六　　　人口　二三五 ■三ツ澤上町　ミツザハカミチヤウ　　　世帶數　四六　　　人口　二三〇 ■三ツ澤中町　ミツザハナカチヤウ　　　世帶數　一六七　　　人口　七五一 ■三ツ澤下町　ミツザハシモチヤウ　　　世帶數　二二四　　　人口　一、一二〇 　　元青木町の内なり。此地昔里見家の領地にて、いつの頃か九月九日時の領主里見忠義といへる人没落せし日に當るとて、九月九日の佳節を避け十九日に祝ひしと云ふ。小田原北條の頃は多目周防守の領地となり。�ｺ川氏に至り御料所となる。市町村制施行の際、�~奈川町の大字とす。明治三十四年四月一日��濱市編入にあたり青木町の大字に復す。昭和七年一月一日町界町名整理の際、其區域を東西南上中下の六地區に分かちて各一町を立つ、即ち字中三ツ澤、南三ツ澤、澤渡谷の一部の區域を三ツ澤東町とし、字中三ツ澤、北三ツ澤の一部の區域を三ツ澤下町とし、字西輕井澤、南三ツ澤、中三ツ澤の一部の區域を三ツ澤南町とし、字中三ツ澤、北三ツ澤の一部の區域を三ツ澤中町とし、字西輕井澤、南三ツ澤の一部の區域を三ツ澤西町とし、字中三ツ澤、北三ツ澤の一部の區域を三ツ澤上町と名稱す。 ■龜住町　カメスミチヤウ　　　世帶數　四〇九　　　人口　二、〇〇五 　　元は�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字浦島丘及び新町の各一部の區域に當町を立つ、附近に浦島太郎の傳説にて知られたる浦島山あり之れに因みて町名を付せり。 ■浦島丘　ウラシマヲカ　　　世帶數　一　　　人口　一 　　元は�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字浦島丘及び白幡町字龜久保の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。地内に浦島太郎の舊蹟として名高かりし歸國山觀�ｎ宦i俗に浦島寺）の舊趾あり。 ■立町　タテマチ　　　世帶數　一七一　　　人口　七七八 　　元は�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字立町及び稲荷町の一部の區域に當町を新設し字名を採りて町名に付す。 ■南幸町　ミナミサイハヒチヤウ　　　世帶數　五三六　　　人口　二、五六七 ■北幸町　キタサイハヒチヤウ　　　世帶數　一七四　　　人口　九〇〇 　　當町邊は内海と唱へし寄洲なりしを、明治の初め高島嘉右衞門出願して埋立權を得たりしを後ち茂木六兵衛外二十一名に譲渡し共有地とせしが、更に又茂木外三名の有に歸し、大正二年五萬餘坪の埋立を完成し同年六月十日青木町に編入し南北二區に分ち南幸町、北幸町の字名を付す。昭和七年一月一日町界町名整理の際、字内海を其區域に入れ當町を新設し字名を採りて町名となし、各三丁目迄を置く。長名は縁起を祝ふて幸の名を付せり。 ■�~奈川通　カナガハドホリ　　　世帶數　一、五三七　　　人口　七、七三四 　　昔は�~奈川町と青木町とを合せて�~奈川宿と唱へ、東海道五十三駅の一にて橘樹郡に属す。�~奈川の名の文献に見へしは、文永三年の鶴岡八幡宮寄進状に、「稲目�~奈川両郷」とあるを古きものとす。港を持ちし宿駅なるに加へ、江戸藤沢よりは一日路の地利を占めたれば頗る繁栄せり。殊に安政年間米使ハリスと�~奈川開港の条約締結せられてより一層著名となれり。明治維新後廃藩置県に当り県名となりしもこれに依つてなり。武藏風土記に「西ノ町、中�E町、飯田町、��濱町、九番町、十番町、荒宿町、新町、並木町、□多町、猟師町、小伝馬町など載せたるは皆�~奈川町の字名にて九番町、十番町とは往昔宿内を一番二番と十に区分せし時の遺名にて」とあり、昭和七年区画整理にあたりこの遺名を廃す、徳川氏江戸入国後御料所たりしが、安政六年六月�~奈川奉行預り地となす。明治維新後�~奈川縣の管轄に属し橘樹郡役所を置けり。市町村制施行の際、青木町と合併して�~奈川町大字�~奈川となる。明治三十四年四月一日��濱市に編入して�~奈川町と改称す。昭和七年一月一日町界町名整理の際町名及び字名を廃し、国道筋に当町を新設し�~奈川通と名付け九丁目迄を置く。即ち一丁目は字西ノ町の一部、二丁目は仲ノ町、三丁目は九番町の一部、四丁目は九番町十番町の一部、五丁目は十番町、神明町の各一部。六丁目は神明町、七丁目は新町。八丁目は新町。九丁目は浦島町と唱えし区域に立てたり。�~奈川の地名について、文政七年煙管亭喜荘のものせる�~奈川砂子には次の如く載す。 　　夫�~奈川といふ名は、往昔人皇十二代大足彦忍代別天皇（景行帝なり）四十年夏六月東夷叛逆のよし奏す。即ち天皇斧鉞を持て日本武尊に授け、東國安泰すべきと詔有ければ、尊斧鉞を受け拝奏して曰く、東夷暴逆す、茲に天�~地祇を祀り、天皇の聖恩を蒙りて其境に臨み、徳教を示して猶服せざるものあらば、忽ち兵を發して是を誅罸し、四海を謐して叡慮を慰め奉らんと。天皇則吉備武彦、大伴武日連を日本武尊に従はしめ七掬脛を膳夫として冬十月朔日、威風凛々として出陣し給ふ。先づ道をまげて、伊勢皇太神宮を再拝し、倭姫命に辭して曰く、今詔を被つて東征し、反賊を誅せんと欲す。於是倭姫命寶釼を授け、愼みて怠り給ふ事なかれと命じ給ふ。日本武尊打立て駿河國に至り、其地の姦賊つき従て尊を欺て曰く、此さとに□鹿あり、氣は雲霧の如く、足は茂林の如し、こゝに臨で狩し給へと奏す。尊其言を信し、曠野に入て悠々として覓獣し給ふ。姦賊は思ふ圖に入れりと喜びて相圖の狼煙を上げければ、伏勢一度に起て其野に放火し、天兵を鏖にせんとす。尊驚き、はかられぬと知ろし召て、佩かせ給ふ叢雲の寶釼をすらりと抜き、あたりの草を薙攘ゐしかば、風忽然として變り、賊軍へ吹靡き、猛火熾になれば、賊兵途を喪ひ煙にむせて倒れ臥す。風威彌々強して炎四方に滿々たれば、逆賊殘らず討たれにけり。於是草薙の�~釼と改め給ふ。其野を燒津といふ。尊直に進んで相模國をすぎて、武藏國橘樹郡霞ケ浦より上總の國に至らんと艤し給ふ時、尊の佩給へる寶釼前なる川の漲る水底にうつり、金色の光をなす。依て此地を金川と號け給ふ。その後、年歳はるかに押移り、治承年中源頼朝公、平家を一擧に滅し、右大将征夷大将軍の宣旨を賜はり、鴻莱を闢き、四海を掌に握り四夷八蠻を鎮め光輝を赫し、萬民を撫育し、鎌倉に在城し日本總追捕使の命を蒙り、關八州を巡見し給ふ時、此金川に泊らせ給ひ、かなの字は、金と書けり、金は則西の方を司る。西は則上に當て皇城なり。�~大に示すの地なりとて、�~奈川に改め給ふ。夫此驛は東南に流近く、西北に在々の田畑小山續きなり、土に臨んで水にむかふ。易にとつては池水師と云ふ。天馬群出之課以寡伏衆象故に良雅の地なり。凡其土地平かに開けて土地の興廢は専ら地水の善惡に依る。又中央に瀧ノ川とて小川有り水勢豐に滿流所の田水普く枝流し、順回終て海に落る。凡如斯備地理山嶽水砂を論する漢土の書にも見へたり。最此地南方は久良岐郡の平低にして田甫あるは、朱雀の備に不異。北方の群山は正に玄武の備足り。西方は東海道にして西國貴侯東武參勤之道路たり。是又白虎の備にひとし。唯東に青龍川の備を闕く而巳愁といへども、土地の名を�~奈川と云ふを以て山水畠路四箇の備自然に具足せり。依て土地興榮して民盛り富商多く、又諸州の産物此地に交易せるは其繁榮他の津に越へたり云々。 ■稲荷町　イナリチヤウ　　　世帶數　一八八　　　人口　六六〇 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字稻荷町、富家町、新町の各一部の區域に當町を新設し舊字名を採りて町名とす、即ち地に稻荷社のあるを以てなり。 ■�~明町　シンメイチヤウ　　　世帶數　一七五　　　人口　七八二 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字�~明町の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。即ち地内に�~明社のあるを以て此名あり。 ■東�~奈川町　ヒガシカナガハチヤウ　　　世帶數　二四二　　　人口　一、一八四 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際同町字十番町及び�~明町の各一部の區域に當町を新設す。地内に東�~奈川驛あるより採りて町名とす。 ■御殿町　ゴテンチヤウ　　　世帶數　三一八　　　人口　一、一三四 　　元�~奈川町の内なり。當所は慶長十五年�ｺ川将軍家こゝに御殿を造營せし地なるより御殿町と字名せり。御殿は延寶三年廢し武州足立郡鳩ヶ谷宿嶋の金剛院に賜はり、今は南埼玉郡大袋村三の宮一乘院の本堂となりて存す。�ｺ川實記によれば、家康、秀忠、家光三代にわたり�~奈川通行實に數十回に及びしより見れば、御殿使用も又多かりしなるべし。今尚御殿の礎石二個を存せり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、當町を新設し字名を採りて町名とす。寛永十一年六月二十日将軍家光上洛に際し�~奈川御殿に泊りし事�ｺ川實記に載せたり。即ち 　　寛永十一年六月二十日将軍家光上洛す。供奉先發として六月朔日、仙臺中納言政宗首途す。同十一日松平式部少輔忠次、本多主税政遂、前田大和守利孝發足す。これ供奉の一番なり。同十二日供奉二番酒井阿波守忠行、土方彦三郎雄次、北條出羽守氏重、堀淡路守直升、戸澤越中守定盛、松平志摩守重成發足す。十三日三番の供奉板倉内膳正重昌、戸田藤九郎重種、鳥居石見守忠貞、永井式部少輔直重、坂部三十郎廣利、近藤織部重堯、八木勘十郎守直、酒井下總守忠正、堀越中守利長、安部丹波守信之、松平左近将監忠昭、秋元右馬助忠朝、米津内藏助田盛出立す。十四日四番の供奉土井大炊頭利勝、保科肥後守正之、酒井攝津守忠常、諏訪出雲守頼永出立つ、たゞし利勝は御座をはなるべからざるゆへ、長子遠江守利隆父にかはり今日人數引連れ發足す。十五日五番の供奉石川主殿頭忠總出立す。十六日馬廻りのともがら若干發程す。十七日馬廻りのともがら出立す。十八日馬廻の輩小姓組三組、大番四組、本多豐前守正貫、水野監物忠善發足せり。十九日阿部豐後守忠秋、土屋民部少輔利直、先手頭近藤登助貞川、弓頭二組出立す。 　　二十日御出城、未刻�~奈川御殿にやどらせ給ふ。供奉には土井大炊頭利勝、藤堂大學助高次、酒井讃岐守忠勝、松平伊豆守信綱、松平右衛門大夫正綱、御談伴等並に有馬出雲守豐長、伊藤主膳正祐豐、戸川土佐守安正、一柳丹後守直重、同美作守直宗、土屋兵部少輔之直、保科弾正忠正貞、池田帯刀長賢、池田備後守恒元、山内豐前守一唯、内藤東市正信廣、日根野織部正吉明、松平出雲守勝隆、松平美濃守勝廣、松平伊賀守忠晴、朽木民部少輔植綱、木下左近利次、阿部四郎五郎正之、並子左衞門次郎政繼、水野大膳勝重、高木九助正則、大森半七郎好長、設樂三左衞門貞時、石谷十藏貞清、服部中保俊、北條新藏氏長、星谷太郎兵衛充�ｸ、細井佐次右衞門勝興、設樂甚三郎貞辰、新見七右衞門正信、神保左京茂明、建部傳内昌興、田澤傳左衞門正則、森川小左衞門之俊、森左兵衛可澄、長谷川三左衞門守勝、西山八兵衛昌勝、本多五郎兵衛成於、戸田藤五郎重種、山本七兵衛正治、山本又右衛門正茂、保田甚兵衛宗雪、矢部七左衞門定勝、矢部助之進定成、中川勘三郎忠幸、近藤織部重直、小川百助政吉、大久保主馬正朝、西山忠左衞門宣景、土屋左門知貞、稲富喜大夫直賢、深津彌七郎正貞、小林權太夫正吉、小濱久太郎嘉隆、小瀬半左門利隆、松平新九郎政重、小野左馬助高盛、並子左兵衛高幸、大橋龍慶重保、林道春信勝、今大路道三親昌、江藤良庵宗元、熊谷伯安慶傳、武田道安信重、清水龜庵瑞室を始め、すべて三十萬七千餘人とぞ。 ■飯田町　イヒダマチ　　　世帶數　九三　　　人口　四八五 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字飯田町の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。往昔小机城を一名飯田城と唱へしと云ふ。當所は飯田城への分岐點なるよりこの名ありしと云ふ。 ■富家町　トミヤチヤウ　　　世帶數　二六八　　　人口　一、二一二 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字富家町の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。 ■鳥越　トリゴエ　　　世帶數　二二九　　　人口　一、〇七〇 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字鳥越の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。 ■白樂　ハクラク　　　世帶數　四〇五　　　人口　一、八一九 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字東白樂、中川、柳町、西樂、六角橋町字金子町の各一部の區域に當町を新設し字名中の白楽を採りて町名とす。 ■西�~奈川町　ニシカナガハチヤウ　　　世帶數　一、〇三六　　　人口　四、七七四 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字柳町、富家町、平尾前、鳥越、東白樂、中川、齋藤分の各一部の區域に當町を新設し五丁目迄を置く。即ち東�~奈川町に對し西に方れるより西�~奈川町と町名を付せり。 ■二ツ谷町　フタツヤチヤウ　　　世帶數　四二〇　　　人口　一、九八一 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字二ツ谷及び平尾前の各一部の區域に當町を新設し字名中の二ツ谷を採りて町名に付す。 ■二本榎　ニホンエノキ　　　世帶數　二一五　　　人口　一、〇八〇 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字二本榎の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。往昔地内に榎の大樹二本ありしより之の名ありしと云ふ。 ■平川町　ヒラカハチヤウ　　　世帶數　七四九　　　人口　三、一八三 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字二本榎、齋藤分、平尾前、中川の各一部の區域に當町を新設し、其大部の區域を占むる平尾前、中川の両字各一字を連結して町名に付す。 ■齋藤分町　サイトウブンチヤウ　　　世帶數　五八七　　　人口　二、七四〇 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字齋藤分、中丸の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。町名の由来を詳にせず。 ■中丸　ナカマル　　　世帶數　六一　　　人口　二八六 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字中丸及び六角橋町字南原の各一部の區域に當町を新設し字名を採りて町名とす。 ■濱町　ハマチヤウ　　　世帶數　二三七　　　人口　一、一〇〇 　　元�~奈川町の内なり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、同町字獵師町、西ノ町、仲町、小傳馬町、九番町の各一部の區域に當町を新設し二丁目迄を置く。其大部は元の獵師町の區域なるより舊字名に因み濱町と名付く。 ■棉花町　メンクワチヤウ　　　世帶數　二一六　　　人口　一、一〇一 　　明治三十七年四月�~奈川町字獵師町地先埋立地に棉花町の字名を付し�~奈川町に編入せり。昭和七年一月一日町界町名整理の際、獵師町の一部を併せ當町を新設し二丁目迄を置く。當所は棉花倉庫所在するより斯く字名となせしなり。 ■平沼町　ヒラヌマチヤウ　　　世帶數　一、三四九　　　人口　六、四二〇 　　昔は�~奈川湊の灣入せる海面なりしを、天保十年平沼亮三氏の祖父九兵衛が十萬餘坪を埋立て、新田を拓けり、依て平沼新田と稱し久良岐郡に編入されたり。即ち昭和三年九月整理前の西平沼町及び平沼町の一部の地なり。後嗣九兵衛又父の意を繼ぎ大に新田開拓に努め、文久三年新田内に移住し製鹽の業を起し堤塘の築造道路の開鑿等新田利用の途をひらけり。��濱開港に當り新田内に��濱道を通ぜしより、年と共に移住者ありて、早くも道筋には町並整ひ、明治六年一月當町を新設して平沼町と町名を附せり。明治三十四年四月一日��濱市に編入、昭和三年九月一日町界町名整理の際、青木町字内海及び西平沼町、尾張屋町の各一部と材木町、仲町の全區域を當町に入れ六丁目迄を立てたり。 ■西平沼町　ニシヒラヌマチヤウ　　　世帶數　一二〇　　　人口　五九五 　　平沼町と同じく平沼九兵衛父子の埋立たる地にて平沼新田と稱し久良岐郡に屬せり。市町村制施行の際、戸部村、太田村と合併して戸太村大字平沼新田となる。明治二十八年七月戸太町と改稱大字平沼新田は元の如し。明治三十四年四月一日��濱市に編入して西平沼町と改む。昭和三年九月一日町界町名整理の時、尾張屋町及び西戸部町宇鹽田、久保町字鹽田の各一部の區域を當町に併せ五丁目迄を置く。町名西平沼は平沼町の西に當るより斯く名付く。 ■淺間町　センゲンチヤウ　　　世帶數　二、〇〇九　　　人口　九、六四六 　　元は芝生村と稱し橘樹郡の内なり。往古榛ケ谷庄に屬す。叉小机庄とも云ひしと云ふ。一遍上人五代師阿上人正中二年閏正月十一日武州芝宇宿にて寂せし由遊行歴代記に見ゆ、その芝宇と書けるは此芝生ならん若しさあらんには舊くより起りし村ならんと武藏風土記は記せり。村高百五十七石一斗五升九合は、�ｺ川氏江戸入國以来御料所にて明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、青木町、�~奈川町と合併して�~奈川町大字芝生となる。明治三十四年四月一日��濱市に編入淺間町と改む。即ち地内に淺間神社あるを以て町名に採れり。昭和十一年十一月一日町界町名整理の際、地内を四分し當町及び淺間臺、南淺間町、宮ケ谷の四ケ町を新設す、卸ち舊東海道筋を當町區域とし五丁目迄を置く。 ■淺間臺　センゲンダイ　　　世帶數　二三八　　　人口　一、一〇四 　　元淺間町の内なり。昭和十一年十一月一月町界町名整理の際、同町字隱谷戸及び打越の全部と大窪の一部の區域に當町を新設す。即ち淺間町の臺地なるより採りて町名とす。 ■南淺間町　ミナミセンゲンチヤウ　　　世帶數　一、〇一四　　　人口　九、九九三 　　元淺間町の内なり。昭和十一年十一月一月町界町名整理の際、同町字大新田、鹿島、社宮司及び岡野町の一部の區域に當町を新設し淺間町の南にあたれるより斯く町名とす。 ■岡野町　オカノチヤウ　　　世帶數　九九四　　　人口　四、八八八 　　昔�~奈川湊の灣入せる海面なりしを、天保年中岡野良親が埋立て新田を拓けり、依て岡野新田と稱し橘樹郡に屬せり。��濱開港に際し新田内に��濱道を通じ交通の便を得たるより道筋に當る部分は忽ち家並立ち續き、明治六年一月にはこゝに千歳町、新玉町及び當町を立てたり。（千歳、新玉の両町は間もなく廢町となる）其餘の殘地は元の如く岡野新田と稱したり。市町村制施行の際、岡野新田は�~戸町、保土ケ谷町、岩間町、帷子町と合併して保土ケ谷町大字岡野新田となり。明治三十四年四月一日��濱市編入にあたり保土ケ谷町より分離し全地域を岡野町と改稱す。 ■西寺尾町　ニシテラヲチヤウ　　　世帶數　四〇七　　　人口　二、〇三一 　　元は西寺尾村と稱して橘樹郡の内なり。往古小机庄に屬せしと云ふ。村名を寺尾と云へるは、東寺尾村の内、仙鶴山松蔭寺に藏する建武元年の寺地の圖あり、其頃は此寺を正統庵と云ひ、殊の外大伽藍にて寺領も廣かりしと見ゆ。されば此の寺の尾に續きし地なればかく寺尾と云ひしにあらずやと武藏風土記に見へたり。小田原北條の頃は其家人諏訪三河守所領す。�ｺ川氏江戸入國以来村高三百七十八石五斗五升三合は御料所にて、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬せり。市町村制施行の際隣村子安村、白幡村及び當村を合併して子安村大字西寺尾となる。明治四十四年四月一日子安村の��濱市編入の際分れて橘樹郡旭村に編入其大字となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。 ■白幡町　シラハタチヤウ　　　世帶數　一、二六五　　　人口　五、八三六 　　元は白幡村と稱して橘樹郡の内なり。�ｺ川氏に至り村高二百二十三石九斗七升五合は御料所たりしが、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、隣村子安村、西寺尾村と合併して子安村大字白幡となる。明治四十四年四月一日子安村の��濱市に編入に際し、分離して橘樹郡大綱村に編入其大字となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。町名の由来は古へ源義家奥州征伐に向ふの途、當所を過ぎ今鎮守のある地に白幡を立て休息したるより村名となせし由古老の傳へあり。 ■篠原町　シノハラチヤウ　　　世帶數　一、一三四　　　人口　五、六一七 　　元は篠原村と稱して橘樹郡の内なり。小田原原北條の頃は北條景虎知行す。�ｺ川氏に至り村高六百二十一石二斗四升六合は御料所たりしが、延寶の頃、酒井河内守に割きて與へ、御料私領打ち交りしに、正�ｺの頃酒井氏の分を新見伊豫守に賜はり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬せり。市町村制施行の際、隣村大豆戸村、菊名村、樽村、大曾根村、太尾村、南綱島村、北綱島村と合併して大綱村大字篠原となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りにつき武藏風土記は次の如く載す。 　　土人の傳ふる所は、壽永二年加賀國篠原にて、平惟盛と木曾義仲と合戦有し時、惟盛の敗卒遁れ来りて此所に住みしかば、後自ら一村落をなせしより村名とせりと、實なりや、思ふに只篠原と云よりかゝる説も發りしと見ゆ。又傳ふる所はかゝる千戈の中にて移りしかば、あたる年の正月も餅をつき新年を賀する事なかりき。其遺例とて村民今も正月は餅をつかず。赤飯をなして祝へりと。 ■菊名町　キクナチヤウ　　　世帶數　三九二　　　人口　一、七九七 　　元は菊名村と稱して橘樹郡の内なり。小田原北條の頃は其家人増田某知行小机葛名開と所領役帳に記せり。此邊葛名の地名を開かず。且つ葛と菊と字劃似たるが上に小机を冠したれば、恐らくはこゝの事にて菊名氏の開きし事なるべければ、開發の年歴も推して知るべしと武藏風土記に見へたり。�ｺ川氏に至り村高二百七十二石六斗二升八合は御料所たりしが、寶永三年久志本左京知行となり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、隣村大豆戸村、篠原村、樽村、大曾根村、太尾村、南綱島村、北綱島村と合併して大綱村大字菊名となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。 ■大豆戸町　マメドチヤウ　　　世帶數　一〇〇　　　人口　五六五 　　元は大豆戸村と稱して橘樹郡の内なり。永禄二年改めし小田原家所領役帳には小机大豆津二十五貫文の地を小幡勘解由左衛門領すとあり。津と戸とは同唱に通ずるより斯く記せしものか。�ｺ川氏に至り村高三百ハ十三石一斗六升七合は御料所たりしが、延寶年中酒井河内守に賜ひ、其後元禄十一年八月之を高尾阿波守、諏訪中之助に代へ與へ、尚殘餘の地は御料とせり。明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、隣村篠原村、菊名村、樽村、大曾根村、太尾村、南綱島村、北綱島村と合併して大綱村大字大豆戸となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りを詳にせず。 ■太尾町　フトヲチヤウ　　　世帶數　二〇六　　　人口　一、一二八 　　元は太尾村と稱して橘樹郡の内なり。昔は村内を三つに分ち上中下を附したりと云ふ。小田原北條の頃は、小机の領主笠原氏知行せり。�ｺ川氏に至り村高七百八十五石二斗八升六合一勺の内、上中と唱ふる所は御料にて、下の方は御料及び村内龍松院領、朝倉織部正の知行入會せり。明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、隣村大豆戸村、篠原村、菊名村、樽村、大曾根村、南綱島村、北綱島村と合併して大綱村大字太尾となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りを詳にせず。 ■大曾根町　オホソネチヤウ　　　世帶數　六二　　　人口　三二六 　　元は大曾根村と稱して橘樹郡の内なり。古へは小机庄に屬し百八�ｸの一なりしが後�~奈川領に屬すと云ふ。小田原北條の頃は小机城主笠原越前守の領地なりしが小田原没落後、�ｺ川氏に至り村高二百四十六石七斗三升九合は御料所にて維新後�~奈川縣の管轄に屬せり。市町村制施行の際、隣村大豆戸村、篠原村、菊名村、樽村、太尾村、南綱島村、北綱島村と合併して大綱村大字大曾根となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。 ■樽町　タルマチ　　　世帶數　一〇六　　　人口　六二七 　　元は樽村と稱して橘樹郡の内なり。�ｺ川氏江戸入國以来村高三百八十四石五斗五升六合は、御料所にて明治維新後�~奈川縣の管轄に屬せり。市町村制施行の際、隣村大豆戸村、篠原村、菊名村、大曾根村、太尾村、南綱島村、北綱島村と合併して大綱村大字樽となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りは、此地往昔師岡村熊野權現の社領にて祭祀の時、�~酒の樽を作りて年々奉献するを例とせり依て村名となると口碑に傳はれり。 ■南綱島町　ミナミツナシマチヤウ　　　世帶數　四一○　　　人口　二、二二五 　　元は南綱島村と稱して橘樹郡の内なり。正保の頃は南北綱島は一村なりしを後に分てりと云ふ。小机庄に屬す。小田原北條の頃は北條左衛門知行せし事役帳に見ゆ。其頃綱島十八騎と號したる小田原家人あり、其内近藤五郎右衛門正次といへるもの、天正十八年打入のとき、當所に釆邑三百石を賜ひて十八騎の魁たらしめしと、之の事土人の口碑に殘れり。叉寛永二十年武藏國稲毛領綱島十八騎と云ふことも物に見へたり。されば此等の人々は北條家滅亡の後は�ｺ川氏に屬したりと武藏風土記に載せたり。�ｺ川氏江戸入國後は村高五百四十二石八斗七合は御料所となり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬せり。市町村制施行の際、隣村大豆戸村、篠原村、菊名村、樽村、大曾根村、太尾村、北綱島村と合併して大綱村大字南綱島となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りを詳にせず。 ■北綱島町　キタツナシマチヤウ　　　世帶數　六六　　　人口　四三四 　　正保の頃は南綱島と一村なりしが、後南北二村に分つと云へり。�ｺ川氏江戸入國後村高三百八十一石八斗五升は御料所なりしが、いつの頃か一度竹尾市十郎に賜ひ再び御料に復せり。維新後の沿革は南綱島町に同じ。 ■師岡町　モロヲカチヤウ　　　世帶數　五七　　　人口　三四三 　　この村往古は田東郡に屬すと云ひ、叉都筑郡にも屬せし由傳へり。中古に至り古師岡、新師岡の二村に分てり、正保の國圖には未だ一村と見へ元禄の�ｸ帳に至りて分れ居れば、其間に分村せし事知らる。熊野權現は光孝天皇の仁和元年に再興とあれば古くより開けし地ならん。天正の頃師岡山城守居住せしより起れる村名まりと傳へり。小田原北條の頃は、其家人笠原平左衛門知行す。�ｺ川氏に至り御料所にて、其後幾分の地を増上寺に寄進し御料寺領入會せり。維新後�~奈川縣の管轄に屬し一村に復す。市町村制施行の際、隣村獅子ケ谷村、駒岡村、上末吉村、下末吉村、馬場村、北寺尾村及び西寺尾村、東寺尾村の飛地と合併して橘樹郡旭村大字師岡となる。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。 ■六角橋町　ロクカクバシチヤウ　　　世帶數一、五八二　　　人口　七、七九八 　　元は六角橋付と稱して橘樹郡の内なり。�ｺ川氏江戸入國後村高百六十二石七斗四升七合は御料所にて明治維新後�~奈川縣の管轄に屬せり。市町村制施行の際、隣村岸根村、小机村、下菅田村、羽澤村、三枚橋村、片倉村、鳥山村、�~大寺村と合併して小机村大字六角橋となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱大字六角橋は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りにつき二説あり。 武藏風土記に 「近きあたりなる鳥山村の農民茂左衛門と云ふもの高邊を氏とす。それが家譜に佐々木四郎高綱宇治川の戦功あるにより、此邊を右大将頼朝より賜はりしかば、一族六角太郎及び鳥山左衛門等を目代とし、猿山庄次を舎人とすと見へたり。さればかの六角氏當村を指揮せしをもて遂に村名に負はせしといへり。しかあれど橋の文字を添へたるは如何なる故にや猿を知らず」 元禄八年寶秀寺文書 「日本武尊東夷征討の途次、武藏國より上總國に渡らせ給ふ時、當所久應と云へる者の庵に泊らせ給ひ、御膳に五位木の六角箸を使用せられ之を久應に賜はる。久應この箸に天照皇大神と記し日夜崇拝せり。依て村名を六角箸村とせしを後箸を橋に改めたるなり」 ■岸根町　キシネチヤウ　　　世帶數　七三　　　人口　三八四 　　元は岸根村と稱して橘樹郡の内なり。�ｺ川氏江戸入國後村高百六十七石四斗四升一合は御料所たりしが、元祿十一年八月諏訪惣十郎の知行所となり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、隣村小机村、下菅田村、羽澤村、三枚橋村、片倉村、鳥山村、六角橋村、�~大寺村と合併して小机村大字岸根となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱大字岸根は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りにつき武藏風土記は次の如く載せたり。 　「村名の義を尋るに、此邊みすま耕地といへる水田あり、土地打ひらけ水も多くたゝへて世の常の水田とは其さま違へり。それを如何にと云に、古は此邊すべて沼なるによりてしかりと云。當所は其沼の岸にそひたる根なりしゆへこの名を得たり」 ■�~大寺町　カンダイジチヤウ　　　世帶數　六四　　　人口　七〇一 　　元は�~大寺村と稱して橘樹郡の内なり。往昔�~臺地とも書きしと云ふ。小田原記に天文六年上杉朝定、北條氏綱を攻んとせしとき、片倉�~大寺に要害をとりて出城となせし事見ゆ。�ｺ川氏に至り村高百八石五升五合は御料所となり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。之の村昔は重陽のの佳節を九月九日に行はずして九月十九日に行へりと、其故は平尾大膳と云へるもの九月九日に�~奈川にて討死せしより忌みて其日を避けしと云ふ。市町村制施行の際、隣村岸根村、小机村、下菅田村、羽澤村、三枚橋村、片倉村、鳥山村、六角橋村と合併して小机村大字�~大寺となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱大字�~大寺は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の起りにつき武藏風土記は次の如く載せたり。 　「村名の起りは近村小机の城主笠原越前守信為此地に一宇を草創して�~大寺を建てり。其二世の住僧天叟順孝代に至りて此寺を小机村に移す。今の雲松院是なり。もと當村にありし時の寺號を呼て村名起ると土人いへり。又元龜三年此邊を檢地せし者鳥山内�~臺地雲松院分とあれば、古は鳥山村内に係りし地なるべし」 ■片倉町　カタクラチヤウ　　　世帶數　五三　　　人口　二八一 　　元は片倉村と稱して橘樹郡の内なり。小田原記に天文六年上杉朝定、北條氏綱を攻んとせし時、片倉�~大寺に要害をとり出城とせりと當所の名見へたり。�ｺ川氏に至り村高九十五石八斗七升六合は御料所となり、維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、岸根村、小机村、下菅田村、羽澤村、三枚橋村、鳥山村、六角橋村、�~大寺村と合併して小机村大字片倉となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱其大字片倉は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の由来詳ならず。 ■三枚町　サンマイチヤウ　　　世帶數　三五　　　人口　二三三 　　元は三枚橋村と稱して橘樹郡の内なり。�ｺ川氏江戸入國後村高百十九石二斗四升三合は御料所にて明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、岸根村、小机村、下菅田村、羽澤村、片倉村、鳥山村、六角橋村、�~大寺村と合併して小机村大字三枚橋となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱、其大字三枚橋は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入三枚町と改稱す。村名の起りを知らず。 ■羽澤町　ハザハチヤウ　　　世帶數　一〇二　　　人口　六一七 　　元は羽澤村と稱して橘樹郡の内なり。�ｺ川氏に至り村高二百六十一石三斗五升八合は御料所たりしが、享保の頃酒依某知行するところとなり、維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、岸根村、小机村、下菅田村、三枚橋村、片倉村、鳥山村、六角橋村、�~大寺村と合併して小机村大字羽澤となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱其大字羽澤は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。村名の由来を傳へず。 ■菅田町　スゲタチヤウ　　　世帶數　一一四　　　人口　七四五 　　元は下菅田村と稱して橘樹郡の内なり。武藏風土記によれば、「小机村雲松院に藏する笠原越前守信為が享祿二年の文書に熊野堂の地早雲寺長氏入道の茶湯料として寄附せるよし載せたり。今村内の小名に熊野堂と云あり。則この所なるべし。彼文書に菅田とは記さずして、たゞ熊野堂と書たるは、この村古へ小机村の内にして」とあり。小田原北條の頃は、小机領主の領所なりしに、�ｺ川氏に至り村高四百九十七石一升一合四勺は御料分と、酒井河内守領及び高尾孫兵衛分と入交りしが、元祿十二年酒井氏分は酒依某に賜はる。維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、岸根村、小机村、羽澤村、三枚橋村、片倉村、鳥山村、六角橋村、�~大寺村と合併して小机村大字下菅田となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱其大字下菅田は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入して菅田町と改む。村名の起りにつき武藏風土記は次の如く載す。 　「小机落城の頃は、此邊多く原野なりしを、其後隣郡菅田の村民来りて開きしより、本村を上としし、爰を下とせしにや。さあらば享祿の頃より後、今の村名起りしこと知ベし。されど慥なることは考ふべからず」 ■鳥山町　トリヤマチヤウ　　　世帶數　一一九　　　人口　二九四 　　元は鳥山村と稱して橘樹郡の内なり。武藏風土記によれば、 「昔佐々木四郎左衛門尉高綱が馬飼料として當所を右大将頼朝より賜はりし時、一族鳥山左衛門と云ふものを目代とLて此地に置きしより起れる村名なりと云ふ。或は傳ふ左にあらず村内三會寺の邊水田の間にそくばくの陸地ありて、たとへば田中の嶋とも云ふべきものなれば、嶋の字を分ちて村名とせりと、この説もいと迂曲にしてうけがたし」 とあり又同書に 「此邊昔は武藏野に屬して水田も開けざりしにや、東鑑暦仁二年二月十四日甲寅の條に、武藏國小机�ｸ烏山等の荒野へ水田の開發すべき由大夫尉泰綱に命ぜられし事あり」 と見ゆ。小田原北條の頃は三郎景虎知行す。�ｺ川氏に至り御料所となりしが、延寶七年酒井河内守に賜ひ、其後酒依清左衛門、北村季吟両名に賜はれり。然るに季吟の分は願により、寶永二年に其嫡孫湖元及び末孫季任に分ち譲れり。尚之の餘三會寺領と纔の御料入會せり。明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す。市町村制施行の際、隣村岸根村、小机村、下菅田村、羽澤村、三枚橋村、片倉村、六角橋村、�~大寺村と合併して小机村大字鳥山となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱大字鳥山は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。 ■小机町　コヅクエチヤウ　　　世帶數　三八九　　　人口　二、一七五 　　元は小机村と稱して橘樹郡の内なり。武藏風土記によれば、「其名のよりて起る所の来由と其地のひらけし年代とを詳にせず、中古より�ｸ名となりて古き唱なり。此村は�ｸ庄等の名によつて起るもとなれば、土人はさして本�ｸと呼べり、又西の隣村にも今見るに本�ｸ村あり、これは都筑の地なれども、村内つゞきたる地なれば、古は通じて一村なりしか。」と見ゆ。大永、享祿の頃。小田原北條の家人笠原越前守世々領して小机城に在城せし地なり。小田原家人所領役帳には、「堂村某が知行十貫文は小机四間在家、この餘三郎景虎知行小机本�ｸ」とあり。天正十八年小田原没落の後は村高九百四十九石九斗七升九合は御料所たりしが元和の頃、葉山久彌に賜ひ、其後酒井河内守の所領となり。更に再び御料私領寺領入會ろなり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬せり。市町村制施行の際、、隣村岸根村、下菅田村、羽澤村、三枚橋村、片倉村、鳥山村、六角橋村、�~大寺村と合併して小机村大小机となる。明治二十五年二月九日城�ｸ村と改稱大字小机は元の如し。昭和二年四月一日��濱市に編入舊村名を採りて町名とす。 ■瑞穂町　ミヅコチヤウ　　　世帶數　○　　　人口　〇 　　大正十年頃より、外國貿易陸上設備要地として、内務省は千若町地先海面七萬二百五十一坪の埋立を行ひ、昭和十一年五月十日縁起を祝ふて瑞穂町と命名せり。 ■寶町　タカラチヤウ　　　世帶數　○　　　人口　○ 　　昭和十二年三月十二日、守屋町地先十三萬三千百三十八坪の公有水面埋立地を��濱市域に編入し惠比須、大黒の両町名に因み縁起を祝ふて寶町と名付く。 ■日吉町　ヒヨシチヤウ　　　世帶數　二四四　　　人口　一、三四五 　　元、矢上村と稱し橘樹郡の内にて小机庄に屬す、往昔谷上と書けり、村内保�ｎ宸�谷上山と號するも、全くこれを用ゐしならんと、矢上に改めし年代詳ならざるも、永祿二年の小田原役帳には既に矢上と記せり、されば其以前改めしなるべし、小田原北條の頃は、其家人中村加賀守知行し、�ｺ川氏に至り御料所となりしが、元和二年村内の半ばを倉橋三郎五郎に賜ひ、其殘りを山本平九郎、松平新五左衛門の二人に分てり、元文の頃村内草莽の地を開墾し別に御料とせり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬す、市町村制施行の際、隣村南加瀬村、鹿島田村、駒林村、駒ケ橋村、箕輪村、小倉村と共に日吉村を立て其大字矢上とせり、昭和十二年四月一日��濱市に編入に際し、同村字矢上及び南加瀬の矢上川以西の區域に當町を新設し日吉町と名付く、即ち地内に東��電鐡日吉驛あると又舊日吉村の近年發展せるは、當所に其源を拓けるより村名を採りて町名とせるなり。 ■日吉本町　ヒヨシホンチヤウ　　　世帶數　二一六　　　人口　一、一四五 　　元、駒林村と稱し橘樹郡の内なり、昔は上駒林、中駒林、下駒林の三村なりしを、天保の項一村とせしといふ、此村小田原北條の頃は其家人江間藤左衛門、市野彌次郎等知行し、�ｺ川氏に至り石川傳次郎の釆地に賜はり、其一部を兵庫元次に分ちしが、元次分は後増上寺御靈屋料に寄せ私領寺料入會せり、維新後�~奈川縣の管轄に屬す、市町村制施行の際、隣村矢上村、南加瀬村、鹿島田村、駒ケ橋村、箕輪村、小倉村と共に日吉村を立て其大字駒林となり、昭和十二年四月一日��濱市に編入に際し、同村字駒林の區域に當町を新設し日吉本町と改稱せり、村名の起りは村内百姓林平なるものゝ藏する所の記に古へ鎌倉右大将富士の狩野の時、彼が先祖兵十郎と云へるより白馬を献せしを賞され村名を駒林と唱ふベき由仰せあり、其以前は八ツ田�ｸと稱せしと武藏風土記に戟せたり。 ■下田町　シモダチヤウ　　　世帶數　四一　　　人口　二一八 　　元、駒ケ橋村と稱し橘樹郡の内なり、古へは稲毛庄ともいへり、武藏風土記に「土人の話に此地は古鎌倉街道の中にありて、そのほとりの流れにかけし橋、一年洪水の為めにそこねし時、ゆきゝの者駒を水中へ入れて渡せし故、村名起りしとも又頼朝此所に来られし時、乗られし馬逸して村内の橋の邊にて留りし故なりともいへり、いづれもとかく慥ならぬ説なり、今按するに駒ケ橋などつゞきし村名を以ておもふに、古へ牧などの名殘にて、此邊は駒の多くすみければ、かゝる名ありしにはあらすや」と載せたり、�ｺ川氏に至り御料所なりしを、、鈴木彌次右衛門に割き與へ、又一部の地を元祿十六年十月淺草誓願寺に寄せられたり、維新後�~奈川縣の管轄となる、市町村制施行の際、隣村矢上村、南加瀬村、鹿島田村、駒林村、箕輪村、小倉村と共に日吉村を立て其大字駒ケ橋とす、昭和十二年四月一日��濱市編入に際し、同村字駒ケ橋の區域に當町を新設して下田町と改稱せり、即ち地内小字下田に眞�ｎ宸�り、本尊延命地藏は靈驗を以て遠近に聞へ、俗に下田の地藏と呼びて有名なるより採りて町名に付す。 ■箕輪町　ミノワチヤウ　　　世帶數　五〇　　　人口　三四一 　　元、箕輪村と稱し橘樹郡の内なり、古へ稲毛庄に屬す、小田原北條の頃は其家人左衛門佐、内藤三郎兵衛等知行し�ｺ川氏に至り御料所の外、北條新藏知行、文昭院殿、清揚院殿の御靈屋料に附せられ尚纔の地を鈴木某に賜はれり、明治維新後�~奈川縣の管轄に屬せり、市町村制施行の際、隣村矢上村、南加瀬村、鹿島田村、駒林村、駒ケ橋村、小倉村と共に日吉村を立て其大字箕輪となり、昭和十二年四月一日��濱市編入に際し同村字箕輪の區域に當町を新設し字名を探りて町名に付せり。

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