昭和59年9月、日本丸(2代目)の竣工と同時に練習船としての使命を終えた日本丸(初代)は、全国10都市をこえる誘致先の中から横浜を選んだ。三菱重工業の旧1号ドックの中に海水をはった状態で一般に公開されたのは昭和60年4月。巨大なランドマークタワーの足元で、「太平洋の白鳥」と呼び親しまれた4本マストの優美な船体を入海に浮かべている。誘致にあたっては展示施設を付属させる計画があったため、横浜市制100周年、横浜開港130周年にあたる平成元年に、横浜港を中心として港と船をテーマとした横浜マリタイムミュージアムが開館した。あわせて「日本丸メモリアルパーク」と称し、日本丸から海が見えるよう建物のほとんどは地下にあって、屋根部分には自然芝がはられており、季節のよいときには絶好の寝転がりポイントとなっている。いつでも混んでいないここのレストランは、休日の穴場で、値段も手頃だ。