高さ296m、地上70階、地下3階の超高層ビル。今では横浜のシンボルとして、その名のとおり市内どこからでも確認できるシルエットがランドマークとしての存在感をアピールしている。48階までがオフィス、49階から70階までがホテルとなっている。69階は「スカイガーデン」という展望フロア(大人1000円)で、世界最高速エレベーターが273mを40秒で一気に運ぶ。耳をツ〜ンとさせながら、360度の視界を楽しむと天空人になった気分になれる。ホテルの宴会棟、ショッピングモール「ランドマークプラザ」、歴史ある造船所の史跡「ドックヤードガーデン」など施設スケールとバランスは、これ以後、全国に造られる超高層施設の手本となった。70階はホテルのレストラン・バーになっているので180度の視界を楽しみながらお茶するのが通の楽しみ方だ。ただし、窓際は、予約あるいはカップル優先になっているらしい。
動く歩道を降りて、ランドマークタワーに入ると大きな窓が周囲にある。掘り下げられたドッグヤードガーデンの眺めはバスタブのように見えるけれど、歩いている人の大きさでその空間の広さを知ることができる。
中央の広くて高い吹き抜けが巨大なショッピング街を未来空間に見せている。それぞれのフロアが商店街の顔を持つので、ここを見て回るだけでも1日を費やしてしまう。ところどころにベンチがあり、必ずソフトクリームを嘗めながら行き交う人びとを興味深そうに眺めている人が座っている。
ランドマークプラザからクイーンズスクエアへ行くには、いったんヨーヨーの軌跡のようなモニュメントの下を通る。街路樹の続く方へ折れれば、横浜美術館からメディアタワーの前を通ってジャックモールに着く。逆にポートタワー側へ折れれば、とときどき大道芸をやっている広場に出る。
クイーンズスクエアはランドマークプラザとはまた違った吹抜けの空間を持っている。特徴のあるビジネス棟の中にあるのだけれど、普段はショッッピングや観光する人びとが多く、昼時にならなければビジネスマンの姿は目立たない。何度か足を運ぶうちに、空中通路やウッドデッキなどいろいろな場所にお気に入りのスペースができてくる。デートをするのなら、まず定位置にしたい場所を下調べしておこう。