鳴り物入りで「横浜大世界(DASKA)」がオープンした。新しもの好きの浜っ子だけにさぞや混んでいるだろうと思ったら、拍子抜けするほどの混み具合だった。入口のお兄さんに「階段下までいっぱいにならないと入場できないの?」と聞いてしまう位。やはり、500円という入館料が痛い。その上、1品600円出しても、水もなく満腹にはほど遠いのでは敬遠されても仕方がない
どう考えても、初めて横浜に来た人か、修学旅行や団体旅行に来た人をターゲットにしているのだろう。中華街のツアー時間が60分〜90分、そのうち見学で30分、土産物購入で15〜30分と想定すると食事時間は15〜30分となる。中華街の店での食事は30〜60分は見ておかなければならない。もし、横浜大世界に入れば、必然的に食事も土産物もここで済ませて、関帝廟・市場通り・本通りと駆け足でまわって集合場所へ急ぐことになる。その計算が成り立つなら、入館料を旅行社のマージンにしてしまえば一挙に問題解決となる寸法だ。恐るべし横浜大世界!
撮影ポイント・入口
左にあるブースで入館料を払う さて、入場。見上げるような階段が・・・ 2階の位置に扉と人が待っている
簡単な説明の後、扉が開かれる 次にエレベーターが開き、案内嬢が同行 最上階ではイントロ的な映像と音楽
1920.30年代の上海をコンセプトにして、いろいろな展示物がタイムスリップしたように並べられ、次のフロアへ好奇心がくすぐられる
階段を7階に降りると、まばゆいばかりの京劇の衣装がいくつも展示されている。手すり越しの眼下にミニシアターが見える。6階へ降りていくと、椅子が並んでいるミニシアター。舞台では京劇の映像が流されている。すぐ横にはバーがあり、アルコールを飲みながら楽しめる
5階は「匠」の回廊。この日は、紙切りと篆刻(石材のハンコ)だった。紙切りは順番を待って似顔を切ってくれる。篆刻は予約をしておき、出来上がりを受け取る仕組み。ただし「もう7本も注文が入って、2時間はかかりそうだから、しばらく店じまいしないと・・・」と話していた
4階から2階は、屋台が軒を並べる回廊となっている。中央の大きな吹き抜けを眺めると、入場する際に登った階段が眼下に見え、一定の時間には大音響と共に垂れ幕が降り、真っ赤なライトがあたって場内が赤く染まる。幕にはイメージ画像が写しこまれる
パンフレットによると、4階に4店舗、3階に5店舗、2階に4店舗ある。それぞれのフロアには写真のとおり、机と椅子が並んでいる。2人席が多く、家族連れ用の4人席が一部にあるものの席取りに苦労する。荷物を席に置いたまま、料理を買いに行くわけにもいかない。ここが工夫のしどころだ。あれもこれもと欲張っていたら、2200円も使ってしまった。水のサービスがないので、ウーロン茶300円を購入して合計2500円の出費。中華街ならランチ600円で済むのに・・・
慣れない手つきで器に盛りつけ。行列ができている店と見本のある店に人が集まる あんかけチャーハン600円・皇帝餃子300円
器も量もこれだけって感じ。ご飯は冷たい
豚足500円・水餃子500円・タピオカ300円
豚足3個を1個おまけするも骨ばかり
1階のマーケット(土産物売り場)は圧巻だ。見ていて実に楽しい。観光地によくあるものから、中華街でもなかなか手に入らないものまである。特に注目は「お宝鑑定団」に出てきそうな骨董品まがいの品々。お金があったら今度買おうかな?と思う微妙な品揃えと値付けが心憎い。ただし、中華街のいろいろなところで売っている中華菓子や肉まん、ゴマだんごのようなものの種類や品数はないので要注意
そんな気で、次に行ったときにはお目当ての物が売切れていた。実にくやしい。と思うのと同時に、私と同様、変な物を買うヤツがいるんだと感心もした。マーケティング担当の方、今度行ったときには、豊富な品揃えと、思わず目を見張るような物を並べておいてください