<横 浜>
★ パンパシフィックホテル横浜 http://pphy.co.jp
  みなとみらい21地区で3番目に建ったホテル。クイーンズスクエアから国際会議場に向おうとするところにある。しかし、緩いスロープに木づくりの戸で、まさかその戸を入るとホテルだとは思えないようになっているから、「ニッコーとインターコンチの真ん中辺りにある」と見当をつけて行ってみても、いつの間にか通り過ぎていたりするので、はじめてのときには外側から建物を目印にした方が賢明だ。世界のパンパシフィックホテルだけにセキュリティーの関係でそうしたのかは定かでない。東急ホテルがパンパシフィックホテルのマニュアルをもとに経営にあたっているのだが、バブルがはじけて経費節減に努め、通常どのホテルでも事前に行うプレオープンを短期間一部でしか実施しなかったため、本オープン時には、チェックイン、チェックアウトに最長5時間を要したほか、ハード面でもいろいろ不具合が指摘されたという逸話を持つ。オープン当初にラウンジを利用したときのこと。痛々しくも両腕に包帯を巻いているウェートレス嬢がいた。聞けば、マニュアルに、コービーは大きな銀のポットに入れ、角砂糖は大きな銀の高杯に山盛りにして、お客様のテーブルへ持って行き、あらかじめセットしたカップにコーヒーを注ぎ、好みの量の角砂糖を取らせることになっていて、持ち運びを繰り返しているうちに頸肩腕症になってしまったという。フランス料理クイーンアリスは、眺望も悪く、ざわめきが響いて騒がしく、内装も安価なつくりなのに思いのほか混んでいる。価格の手頃なこと、コースでもいろいろなものからチョイスできること、そして何よりも食器と出てくる料理のコーディネートがワクワク期待させるものになっていることが、繁昌する理由なのだろう。
  客室は、入ったとたんの明るさに思わずリゾートを感じた。何より南向きの広い窓を開けるとバルコニーがあって、シャレたイスとテーブルが置かれ、都会の街なかにもかかわらず気分はトロピカルになっている。都市特有の騒音にコスモクロックのワーワーキャーキャーがこだましているのだが、インターコンチの建物を手前に、横浜港とベイブリッジの遠近法が写実の絵を見ているような気になってくるから不思議だ。もし、横浜に泊りたいという人がいたら、一番にパンパシのベイサイドをすすめるだろう。

外観

クイーンズスクエア入り口

正面入り口

フロント

クイーンアリス

一口前菜

前菜

スープ

魚料理

肉料理

デザート(洋)

デザート(和)
 

部屋からの眺望・昼

部屋からの眺望・夜