<横 浜>
★ 横浜プリンスホテル http://www.princehotels.co.jp/yokohama/
 ひょんなことから泊まることになった。建替える前の重厚で庶民には敷居が高いホテルを解体し、「え!大丈夫なの?」と誰もが心配するような巨大ホテルを崖っぷちに建てた。名だたる急坂を登ったところに、横長の曲線が美しいシルエットを印象付ける。美空ひばりの生誕地か、横浜プリンスホテルのあるところといわなければ誰にもわからない「磯子」の地にである。今のように、mm21のランドマークタワーや新横浜プリンスホテルが建つ前までは、横浜市内の各所から目印的に垣間見え、それこそランドマークのような存在を誇っていた。しかし、その「横プリ」も、市内中心部にホテルが乱立するようになって、庶民的価格とサービスになってきたのは幸い?だと思う。おまけに客室稼働率を反映してか、プリンスホテルには珍しい禁煙ルーム?まであった(プリンスホテルは禁煙ルームがない。あっても空気清浄機で臭いを散らした部屋を提供されるので要注意!)。客室の眺めは湾岸工場群+マンション群から遠方に東京湾が見渡せる。夜景に派手さはない。ワイドな窓が腰掛けられるような出窓風なのが特徴で、晴れた朝の三浦半島から房総の眺めがいい。。
 さて、食事が大変だった。満室(プリンスホテルの場合7割稼働をいう)のため、予約できるレストランは当日のチェックイン時にはいっぱいになっていた。予約のいらないところでも2時間待ちだという。外に出ても場末の中華料理屋か軽食喫茶、ファーストフードしか周辺にはないというのに。待つこと30分でブッフェレストラン・パティオに入れた。あれ?2時間じゃなかったの!と思いきや、座ってみて合点がいった。200席もあろうかというレストランの3分の1は空席なのだ。それもそのはず、広いレストランで動きまわるスタッフが5・6人しかいない。それも、受付・配膳・レジからブッフェテーブルへの料理出し、ドリンクの注文取り、綿菓子サービス、使用済み食器の片付け等ありとあらゆることをその人数でまかなっている。これでは、入場制限したくなるのも無理はない。必然的に作り置きがあっても料理が出ていない。ワンマンオーナーの非情さと、イエスマン支配人の客を顧みない経営が露呈しているといっていい。30分に1度、プリンスホテル自慢?のローストビーフを数切れカットしては、どんなに混んでいても客の途切れた頃を見計らって厨房に戻ってしまうシェフを見ていると「プリンスホテルってこんななんだ〜」と話し合っている声に「そうだ、そうだ」と相槌が出てしまう。どこのプリンスホテルも人件費抑制で似たような状況になっている。割高のビジネスホテルに泊まっていると思えば腹は立たない。

外観

正面入口

ロビー

客室

客室からの眺望(昼)

客室からの眺望(夜)

mm21方面(昼)

mm21方面(夜)

迎賓館

席待ち中

ブッフェ

カフェ前の庭

夜桜

プリンス坂の桜並木