<東 京>
★ 高輪プリンスホテルさくらタワー http://www2.princehotels.co.jp/
 久々にプリンスホテルを見直した。高輪の段丘状になった庭園を切り崩して新しく「さくらタワー」(309室)を建てたと聞いていた。隣接する高輪プリンス(414室)新高輪プリンス(946室)に、品川駅目前の品川プリンス本館(1015室)別館(257室)をそのままとして、新館(1736室)エグゼクティブタワー(672室)と計5349室の1室に泊まってみた訳だ。単純に1室2人利用とすると、満室稼働なら10698人のうちの我が家は5人となる。
 さて、高輪特有の急坂を登るのかと思いきや交差点からフラットにすぐ着いた。外観は大磯・松崎・妙高の系譜をひく実にシンプルなデザインで入口は裏口?と思うほどかわいい。まずフロントに声をかけると、ソファーに座って待てという。何だろうと思うとソフトドリンクが出てチェックインとなった。係の人はぎこちないものの、まるで日本旅館のチェックインのようで好印象。禁煙ルームは2フロアあって、ダブルとツインに分かれる。エレベーターホールも通路も暗いなと思ったら、人が近づくとセンサーが作動して照明がつくようになっていた。ゆっくり通路を歩くとスポットライトを浴びているようだ。部屋は広めの46平方m。落ち着いた色調でまとめられ、浴室はシャワーブースが別にある気泡バス。アメニティーグッズもかわいいビニールポーチに入っている。プリンスには珍しく冷蔵庫に飲物があった。それと地下にジャグジー&サウナ(宿泊客500円)があるのも気が利いている。ただし、さくらタワーには食事場所が七軒茶屋しかない。隣接の高輪・新高輪には合わせて12か所あるものの天候次第では庭園内の渡廊下を歩くのがつらい。夕食は気兼ねのない高輪のレストランパティオ、朝食は館内の七軒茶屋にした。
 夕食の「さくら坂コース」税・サ別3900円では、魚料理「真鯛のオーブン焼アンチョビ風味」にまったく味気もソースもないので「味付けを忘れていないか?」と問い合わせたところ、厨房に問い合せもせず「いつもの味付けです」と言い切ったウェイター氏には閉口した。結局、サラダバーのドレッシングをかけて間に合わせたが、それを見て見ぬふりした態度が気にかかった。それに対して朝食は申し分ない。レストラン支配人の違いが出ているのかもしれない。夕食を奮発してトリアノンにすれば、プリンスばかりでなく、東京の他のホテルに比較しても高ポイントといえそうだ。今回も近ツリのWILLで手配した。いつものことだが、このWILLという企画はいいと思う。

外観

入口

フロント

ロビー

チェックイン

通路

客室

眺望(昼・東京タワー方面)

眺望(夜・東京タワー方面)

レストラン パティオ

サラダ&オードブル

スープ

魚料理

肉料理

デザート

フルーツ

七軒茶屋

和朝食

庭園(紅葉)

庭園(御堂と仏像)

庭園(プール)
 とにかく品川駅周辺の変貌が著しい。これがもし、東京止まりの新幹線が品川発着となった日には、どういう姿でまとまるのか想像できない。とりあえず、この先発展するための最大の障害は、品川駅が港区であって品川区ではないこと。普通なら見逃しがちだけど、開発の上では地盤の取扱いが命取りになる。中途半端で行当りばったりの開発になった原因を探ってみると、土地の名称と境界や所在に関心を持たないまま、カタカナで「○○プロジェクト」と大げさなタイトルを命名して縄張りしたケースに多くみられる。「赤坂、六本木、代官山、麻布」や「天王洲」に「お台場」をうまく使って当った場合は別として、「高輪」「品川」「御殿山」「大森」「大井」・・・何がよくて何が悪いのか?特に西武系は金と手間のかかる土地区画整理のような地名地目地番を変更整理することからはじめる開発を好まない。そのため、1区画に3筆も4筆もあり、所在地名もそのままのケースが多い。その分安価で、購入者に縁故者が多く、あとから苦情が出ることもないと聞くが、いかがなものだろうか?