日本を愛したジョルジュ・ビゴー
清水勲氏編「ビゴー日本素描集」岩波文庫版の年譜によると、雑誌「トバエ」第1次創刊は明治17(1884)年で、この表紙の「トバエ」第2次創刊は明治20(1887)年の刊行となっている。「トバエ」とはフランス語ではなく、江戸時代中期に上方で流行った滑稽絵(漫画)の鳥羽絵から名付けたといわれている。ワーグマンの「ジャパンパンチ」を真似た風刺画がポンチ絵と呼ばれたように、「トバエ」も社会風刺漫画の代名詞として地位を築いたといっていい。