拡大写真 no.108 光太夫、フジTVに入社する
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 横浜から東京・お台場までは、新橋へ行って新交通・ゆりかもめに乗換えるか、浜松町へ行って日の出桟橋まで歩き、水上バスに乗っていくのが、お決まりのルートだった。平成14年12月天王洲アイルから大崎まで、りんかい線が延伸したことにより、JR京浜東北線大井町駅で乗換えて行けるようになった。そこで、ではちょっと出かけてみようか?ということにした。
 天王洲からお台場の間の海の下をトンネルで通しているだけに、これでもか!というぐらいにエスカレーターで地下へ潜っていく。大崎からJR埼京線が相互乗入れしているということで。結構な勾配で電車を走らせている訳だ。混み具合は?というと、冬という季節を割り引いても、心配になるくらい少ない。
 東京テレポート駅で降り、首都高速湾岸線を跨ぐテレポートブリッジを渡っていく。公団住宅シーリアお台場の手前を左に折れると、デックス東京ビーチという、外観が船をイメージさせるような建物に入っていく。建物の海側は、その名のとおり木製デッキが続いて、商業施設とホテルやフジテレビなどを3階部分で繋ぐペデストリアンデッキになっている。
 デックス東京ビーチには、テーマパークを思わせるような、昭和30年代の下町を再現した「台場一丁目商店街」や香港の屋台街をイメージした「台場小香港」がある。年回りのせいか、台場一丁目商店街へ吸い込まれるように入ってしまった。
 いつも思うのだけれど、雰囲気はそれらしいが、どことなく清潔で、当時はこんなものなかったなあというものがたくさん並んでいる。でも、それはそれ、今の若い人たちに「昔はこんなだったんだよ」と思わせながら、トレンドとか流行とかいいながら捨て去ってきたものの中で「少しは生き残ってもいいんじゃない?」というものを陳列しているのだと割り切っている。実際には、祭礼でもないかぎり大道芸なんてなかったし、駅前にはなぜか得体の知れない人が、ズボンやベルトの販売、バナナのたたき売り、クリスマスや正月には「倒産して現物支給されたものを買ってください」といいつつオモチャや万年筆を売っていた。
 さて、お昼。横浜から来て「台場小香港」でもあるまい、といっていたら、インド料理の店「カザーナ」に入って、4種(チキン、玉子、野菜、豆)のカレーとサラダの食べ放題(1300円)になってしまった。ライス、サフランライス、ナン(普通のとほうれん草)も食べ放題。お客さんが少ないせいか、皿は汚れると替えてくれるし、おかわりもどんどんしてくれる。流行る場所のお店って結構サービスが疎かだけど、調理場のインド人の大声は別としていたって居心地のいい店だった。
 デックスの突き当たりは、セガ・ジョイポリス。絶叫マシンとかは苦手なので、いったん外へ出て、今度はアクアシティお台場というビルに入っていく。シネマメディアージュというシネコンもあり、大きなフロアにトレンディな店が並んでいる。巨大なツリーがあったり、スターウォーズのギャラリーがあったりと、あの手この手の知恵比べといった感じ。
 また、外へと出ると、右手に小さな自由の女神像と背景にレインボーブリッジが間近に迫ってくる。正面には、ホテル日航東京のRな建物、左手前方には、ゆりかもめ「台場駅」越しにホテルグランパシフィックメリディアンも見える。
 ゆりかもめの橋脚をくぐると、左手がフジテレビの巨大な建物だ。フジテレビといえばバラエティというぐらい。そのコンセプトは明確でわかりやすい。私的には、NHK=国家・国民。日テレ=スポーツ。TBS=昔ドラマ、今不明。朝日=昔報道、今不明。東京=昔パクリ、今旅と食。と我が家のチャンネル認識を分類している。とにかく、フジテレビに入社(見学)してみよう。
 まず、ペデストリアンデッキを1階へ降り、骨型のインフォメーションで小さな見学用パンフレットをもらう。チューブエスカレーターで7階へ行き、500円を払ってエレベーターに乗り、球体展望室まで一気に上がる。正直言って「のぼった〜!」というだけで、景色としては、高い角度から見下ろしているものの、さほどロケーションには変化がない。めざましテレビの関連グッズとスタンプラリーの応募紙がここじゃないと手に入らないってことぐらいが特色。東京都庁の展望室と比較してしまうから、少々の人数でも狭くて息苦しいと感じてしまう。皇居でも見えたらいいのだけれど、東京のウォーターフロントはビルに囲まれているんだということが実感できる。
 1階分階段で下りて、シースルーエレベーターで7階へ戻る。お土産ショップでお目当ての番組関連グッズが買える。しかし、どれもこれも高い。意匠料なのか、ショバ代なのか、ほぼ通常小売の50%が上乗せになっていると思う。単価的には気軽に沢山買い込める値段ではないし、買って人にあげても値段をいったら「嘘〜」と疑われるに違いないので、子供への土産各1品のお買い上げとなった。
 今度は、チューブエスカレーターで下ると、5階で途中下車。このフロアは、これまで制作された番組を写真パネルやグッズで紹介するコーナー。スタジオ収録があれば、少しだけのぞけるようにもなっている。この日は「爆笑おすピー問題!」。いけいけどんどんという感じで、カーテンの中を横歩きしながらのぞくのだけれど、学校の講堂の照明室から舞台を見下ろしているような目線で、出演者の頭と肩が見える程度だった。そして、フロアを一周して、エスカレーターに乗れば見学は終了。スタンプラリーに挑戦していれば、インフォメーションで小さなラフ君ティッシュとプラ製ティッシュ入れがもらえる。つまりこれが、展望室見学料500円の一部という仕組みになっているらしい。
 1階のカフェでおいしいケーキセットを食べてひと休み。まだまだ行ける感じだったけど、無理(大階段登頂)せずにフジテレビに別れを告げた。
 お台場の人工海浜を散策していると、水上バスの案内が聞こえてきた。気分を変えて、海上ルートで浜松町へ向かうことにした。それ以外にも、路線バスで横浜のYCATへ直接向かうルートもあるらしいが、乗り場がわからない。